おじさんのかさ

おじさんのかさ (講談社の創作絵本)
おじさんのかさ
作者: 佐野洋子
出版社/メーカー: 講談社
発売日: 1992/05
メディア: 大型本
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絵本に何度か大きな出会いをした。
自分が小さかった時に読んでいた記憶。
小学4年生の時に友人の家にあった「かこさとし」さんの絵本たち。
歳の離れた弟が生まれて、プレゼントした「そらいろのいえ」と寝る前の絵本。
そして、ハナが生まれてインターネットで出会ったサイト。そこのmieさんは男の子の兄弟のママで素敵な絵本との日々が綴られていた。不要になった絵本をサイトの訪問者に分けてくれたり(私も「すいかのたね」「そらいろのたね」を頂いた)、その後も数回掲示板で書き込んだぐらいの私を気にかけてくれていて、ハナの1歳の誕生日にと「ぐりとぐらの1ねんかん」を贈ってくれた。
絵本のサイトはその頃もたくさんあったけど、そのサイトに一番惹かれた理由がこの「おじさんのかさ」。男の子との毎日の中で、−ある雨の日に「あめがふったらぽんぽろりん、あめがふったらぴっちゃんちゃん」と、mieさんも忘れていた絵本のフレーズを言ってビックリした−というエピソードが書かれていた。長靴をはいて、雨の中ママと歩く男の子、そんな風景が鮮やかに浮かび、またそのコトがまだ絵本を読んでもニコニコ笑うか、指さすか、その程度の反応しかなかったハナとの日々の中、とても新鮮でうらやましかった。いつかそんな日が来るのが待ち遠しかった。2歳半ぐらいになって、少し理解度が増したハナにはしょっちゅう「おじさんのかさ」を読んだ。
そして、今ハナはその時の男の子の年齢に。
今では色んな絵本の場面を口に出しては、「〜といっしょだね、〜みたいだね」等と言うハナ。かなり私の理想に近く、とても楽しい毎日を過ごしている。今では連絡が取れなくなってしまったmieさんのこと、一度もお会いしたりしていないのに、「おじさんのかさ」への思いと共にすごく大事な思い出なのだ。

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