子ども読書フォーラム講演会:正置友子さん

今日は、学校の図書ボランティアを通じて「子ども読書フォーラム講演会・学校図書ボランティア研修会」で、正置友子さんの講演会「子どもと本を結ぶために−絵本を通して、人生のバトンタッチ−」に申し込んでいたので、図書ボ仲間と行って来ました。
文庫関係の図書を読みあさっていたときに、正置さんの本はいくつか読みましたが(ビクトリア朝時代の絵本について書かれた文章は難しくてよくわかりませんでした><)、今は手に入らない本ばかりで、なんとか古本市で1冊見つけて今でも時々読んでます(その本で加藤先生のお名前も出てきたのが、なんだかすごく嬉しかったり)。昨年、元永定正さんの講演会の最後に質問コーナーで、正置さんが立たれて、「読み聞かせはしないとのことですが、是非『もこ もこもこ』を読んでくださいませんか」とお願いされたのを遠く離れた席から見ていました。そのときの声の感じとかがすごく印象に残っていて、話を聞く機会があればなあと思っていたので、今回の講演会のお知らせ、すごく嬉しかったです。


公演内容は、なんとなくのんきにボランティアに参加していた私なんかは「しっかりしなさい」と背中を叩かれているような、背筋が伸びる内容でした。
絵を読む、読み込むっていうのは、これまでも加藤先生に言われてきたことですが、なかなか1冊とじっくり向き合うってことができないんです。1冊のことで2000字書きなさい、と言われたことは、結構目が覚める思いでした。レビューをちょっと書こうと思っても、なかなか書けないけど、確かにレポートなりレビューなり書こうと思ったら、行って戻って何度も読み、読み込まないとできません。今は、主に子どもと楽しむことが自分の絵本へのスタンスなのだけど、もう何年か先になったら絵本史とか絵本研究とかしたいなあと思っています。1冊の絵本に向き合うこと、覚えておこう。


私が、今回一番心に残ったのは、自分の選書に関して。
かわいいばかり、おもしろおかしいばかりの絵本じゃだめという言葉がちょっと残りました。
私が選ぶ絵本って「つかみ」系の絵本が多いので、小学校で読むとかになったらもうちょっと考えないとだめなのかな〜と。でも、本の楽しさを伝えるのも大事だと思うので、私はつかみの絵本が大好きなのです。安易に選ぶのでなく、私は私なりの判断でしっかり選んで行きたいです。
途中「おおはくちょうのそら」を読んでいただきました。実際感動的で涙が出そうになりましたが、悲しい感情だけでなく、覚悟や苦悩のそのギリギリの所が描かれていて、本当にすごい絵本でした。
「ロバのシルベスターとまほうの小石」は私も何度も読んで来た絵本です。「ほら、ロバだから」とちょっとユーモラスに解説してもらいましたが、私も親の視点。ホロリとします。
ちょっと喉の調子が悪いようでしたが、すっと心に通ってくるような素敵な声の、真剣な正置さんのお話が聞けて、今日はとっても良かったでした。

しかも、講演の前に市長の話も聞けたし(^^)