7/12の絵本5冊「クルヨ・クルヨ」他

7/12のおやすみ前の絵本は「車のいろは空のいろ 星のタクシー」と「こぐまのくまくん」から1話ずつと、「クルヨ・クルヨ」「36人のパパ」「たぬきのイソップ」の5冊でした。


「車のいろは空のいろ 星のタクシー」からは「しらないどうし」を読みました。
その日松井さんのタクシーに乗ったお客さんで遠回りをして帰りたいと言う人が3人いました。その2人目であるおばあさんは、まっすぐ行けば早く着きますよと言う松井さんに、33年前の今日B29のしょうい弾によって町が燃えたのだということを話してくれました。その道を冷房の効いた涼しい車ですいすい通り抜けるのはつらいのだと…。そして3人目のお客は3歳ぐらいの子どもと若い女の人と白髪の紳士でした。すこし怪談も感じさせるような、でもとても切ないお話です。


「こぐまのくまくん」はあちこちで表紙の画像は見たことがありながらも、今まで読む機会に巡り会わずに今日まで来ました。1話目の「くまくんとけがわのマント」を読みました。
お外では雪が降っています。「さむいよう。」と言うくまくんにかあさんぐまはいいものをこしらえてくれます。ぼうし、オーバー、ズボン。ところがくまくん、またまたもどってきてしまいます。「うん。ぼく、けがわのマントがほしい」と言ったくまくんにかあさんぐまは…。
くまくんとかあさんぐまのかけあいのほのぼのした感じはとても微笑ましく、そしてこの切り替えの早さこそが子どもらしいんだよねえと眩しい思いがします。


「クルヨ・クルヨ」は大好きな荒井良二さんの絵本。「そのつもり」を読んでから、すっかりファンです。大胆でかわいらしい独特の絵が特に好きです。…が、「バスにのって」を読んだとき、ちょっと居心地が悪かったのです。何とも読みにくいと感じたのです。何でだろうと思った時にくみどりさんの絵本ライブで楽器を使いながらの「バスにのって」を聞きました。ああ、私は間の取り方が、そしてリズムの取り方が悪かったのだなあと。
そして出会った「クルヨ・クルヨ」。旅の絵本とでも言うのかしら。
表紙もだけど、全体的に絵はがきをイメージしたような絵と文の構成。切手の絵があったり旅の記録のようになっています。
トークトーク」「ダンダント」「クルヨ・クルヨ」の三部構成になっていて、男の子が旅をしていてその町その町の音楽を感じながら歩いています。
遠く遠くの文とトークトークの音楽。みんなが歌うダンダントー。鳥が鳴いてるクルヨ・クルヨ。
どれも素敵ですが、やはり歌らしく歌う「ダンダント」が楽しい。適当に歌っていたら、一緒にハナも歌い出しました。
♪ダンダントー ダンダントー ダンダント・デ・イーヨ♪


先日読んだ「かなちゃんがいっぱい」はかなちゃんが迷ったときに別のことをするかなちゃんがどんどん現れるお話でしたが、「36人のパパ」はローラの希望に合わせてパパがどんどん出てきます。
パパとふたりきりで楽しいことをしようと考えるローラにパパは言います。パパは疲れているんだよ。本でももってきたらどうだい?って。本を読む気分じゃないローラ。本の部屋のすみっこの箱のなかに魔法の本と魔法の杖とぼうしを見つけたのです。そして次から次に出てくるパパ。たくさん遊んで疲れてきたローラに、まだパパたちは遊ぼうと誘います。ローラはどうするでしょう。そしてパパたちは?
ラストのパパのいたずら(?)は、ちょっと反省したパパが、ローラをビックリさせてこれから一緒に遊ぼうって言うとっかかりだな〜と思ったのですが、ハナには意味がわからなかったよう。こういう、オチがわからないともう一つ楽しめないんじゃないかなあと思うんですよね。


「たぬきのイソップ」はわたしにたぬきが語ってくれたお話を本にした物。なんと、たぬきが考えたイソップなのです。
3つのお話「こぶたとうさぎのハイキング」「こぶたとばくだんこぶた」「かくれすぎたうさぎ」とそれぞれの眼目について話し合う場面から成っていて、なんともナンセンスなおかしいお話。
たぬきの眼目もちょっとはずれているし、中にでてくるこぶたもうさぎもちょっとねじが一本…?というような的はずれさん。こういうお話、好きですよ!

車のいろは空のいろ 星のタクシー オンライン書店ビーケーワン:こぐまのくまくん  36人のパパ オンライン書店ビーケーワン:たぬきのイソップ