種をまく人

種をまく人
種をまく人
作者: ポール・フライシュマン,Paul Fleischman,片岡しのぶ
出版社/メーカー: あすなろ書房
発売日: 1998/07
メディア: 単行本

読みたくなって、再び借りてきました。
以前、読み聞かせ講座に行った時に、「時々、読み聞かせのボランティアサークルの中でも、不満を言ったり来なくなったりする人がいるけど、そう言う人を前向きにさせるのは結構大変。声をかけるのはいいけれど、後ろ向きな人の負のパワーにあまり引きずられないようにしなさい。」と言われたことがあります。自分自身、あまり前向きな性格とは言えないので、ハッとしました。
逆に、今参加している図書ボランティアではすごく前向きな人が多く、「いいよ、私がするよ」と言う言葉に、私も元気をもらいます。ついつい自分に自信がない私は「え、無理!できません><」と言ってしまうので、もうちょっと頑張らねばと反省することもしばしば。
「種をまく人」は、キムがゴミだらけの空き地の片隅にライマメを蒔いたことから始まるプラスの連鎖。こずるい思いを持ちながら来る人もいれば、疑いの目で見てやってくる人もいる。それなのにつながりが出来、コミュニティが出来ていくのが、するするとほどける糸を見るようで驚きなのです。それぞれの登場人物から語られる短い物語で、とても読みやすくオススメです。
本当に後ろ向きな言葉は、時に人を傷つけ、暗い気持ちにさせ、全体を引きずることさえあります。できれば、私も前向きな友人たちを見習って、「みんなで一緒にがんばろう」と踏み出せる人になりたいなと思っています。